2014年6月16日月曜日

Meet the Iconics: オロチ

2014/06/12 木曜日

 Advanced Class Guideの新しい象徴キャラクター(訳注:iconic character、クラスを象徴する公式キャラクター)、お次の紹介はウォープリースト / warpriestのオロチ / Oloch。ウォープリーストのキャラクターを作成する完全なルールは今年8月発売のAdvanced Class Guideに掲載されるけど、オロチ自身は次のFree RPG Dayのシナリオ、Pathfinder Module: Risen from the Sandsで目にすることができる。このシナリオは7/21(土)、ゲーム店に参加してプレイできるぞ。オロチは8月のPathfinder Adventure Card Game Skull & Shackles Character Add-On Deckでプレイできるキャラクターでもある。


 Illustration by Wayne Reynolds
オロチには、痛みの前の記憶がない――苦しめられた痛み、与えられた痛みだ。ブリスターウェル / Blisterwellに住むハスコダール / Haskodar部族のハーフオークとして、オロチは生まれた――本当にそう言っていいのであれば。彼の両親は砕石場の奴隷であり、彼が生まれてすぐに昔の鉱山の狭いトンネルで死んだと教えられた。彼はより大きく、より強い部族の仲間に対して生き残るための戦いを定期的に強いられるうちに、オロチはすぐに最高の防御とは恐怖や自制を一切捨て去ることだと学んだ。子供を手慰みにいじめようと考えている者達は、すぐに自分のやり方が間違っていると知った。オロチの心の中では、全ての戦いは死との戦いであり、それを偽っている奴は惰弱になっていく。

 恐怖のない暴虐性が気づかれないわけはない。オロチが10代になると、部族の指導者がこの少年の能力に枷をつけはじめた。剣闘士の闘技場においても時に仲間になる片目 / One Eye部族との戦いにおいても、オロチは命令に従い血を撒き散らした――それは自分の血でもあり、敵のものでもあった。彼が勝利しようとするとき、部族にいたゴルム / Gorumのプリーストは、オロチに鎧をまとわせ、鉄の侯爵 / Lord in Iron(訳注:ゴルムのこと)の栄光を彼に教えることで、彼の勉学の制御権を得た。ゴルムによって、オロチはついに目を向けられるほどの存在となった。完璧なる筋力を持つ存在。他の戦場にいる神官でさえ持ちかねない痛ましい可謬性の欠落。さらに、ゴルムはオロチの心のなかを見通し、力を愛する心についてこのハーフオークをうつろわせるいかなる苦悩をも払拭させた。オロチが馬鹿でかい剣を振り下ろして敵の身体を分かつ際に感じる暗い興奮を彼は見たのである――そしてこの存在に、魔法を与えた。

 時が経つにつれ、オロチは目上の者から自分に与えられているちょっとした制限にさえも摩擦を感じるようになっていった。戦いがいつどこで行われているかを教えてくれるのは誰なのだろう? ひょっとしたら避けられないことだったのかもしれないが、彼は自分の本当の出自を知り――彼は奴隷の子ではなく、人間の冒険者からさらわれた子だった――彼は紐(と脚)を断ち切り、一人で生きることにした。自分のお気に入りの装備と、彼女をうんざりさせる恐ろしい女戦士の聖文と共に。

 オロチには幸運なことに、ベルクゼンの牢獄 / Hold of Belkzenで冒険を独力で行うのに十分な女性の伝説――そして恥知らずにもオークと密会していたという噂――は、抑えるのが難しいものだ。だからその地の指導者と呼ばれる黒化刃のハルグラ / Halgra of the Blackened Bladesが自分の息子の前に立ち再開するために、トゥルナウ / Trunauの人間の居住区の門の前に彼を立たせたのはさほどの時も必要としなかった。

 彼を驚かせるために彼女は家に招き入れた。しかしハルグラが行方不明になった息子に挨拶をするという暖かさの中で、オロチは自分がショックを受け、ぼんやりとした当惑を抱いていることに気付いた。そこで彼女は彼の出生に関する物語を語った――彼は強力な指導者(名は明かされなかった)との短いやりとりの中で生まれたのだと。彼女の野営地で生まれてすぐ、幼児の時に彼がどのようにさらわれていったのかを。彼女は彼に片親が違う兄妹を紹介し、トゥルナウの守備兵としての地位を申し出た。

 しかし狼は単なる犬になることは決してできない。例え鎖を身につけることをどんなに待ち焦がれていたとしても。彼はハルグラを恐れた。オロチの戦いへの渇望は、単なる襲撃や演習による満足感を拒んだ。彼の怒りを目覚めさせた人々はひどく傷つけられ、ついにはハルグラ自身が剣を抜き、彼を街から追い出した。彼女は彼をいつだって息子として愛していると伝えながら――しかし戦いへの渇望を御することができるようになるまでは、神の力が終わりに向かうまでは、彼は決してトゥルナウに入ることを許されることはないだろう。

 イライラとした様子で、人生の最初の時期を恥じ入りながら、オロチはトゥルナウを後にした。しばらくの間自然の中を彷徨ったが、彼に仕掛けようという通常の獣はいなかった――ハルグラが望んだようにそこにあるかもしれない繰り返す疑念を取り除くこともなく、単なる虐殺以上の人生を求めることもなく。偶然彼はウルギル / Urgirに迷い込んだ。そこで彼はすぐに政府の脅し屋にして戦士として働き口を見つけた。表層では、自分の地位が価値ある敵を定期的に与えてくれるだろうと彼は期待している。しかし本心では、オロチはグラスク・ウルデス / Grask Uldethの半ば文明化されたやり方が、彼の中にあるオークと人間のバランスをどうとっていくかを解き明かす助けになるだろう、この男が彼を産んだ男を見つけてくれるだろうと期待している。

 オロチは静かで、心をかき乱す暴力をこよなく愛する陰気な戦士だ。積極的な悪ではないし、明らかに弱い相手をいじめるものを横柄に扱うわけでもない。しかしそうは言っても、彼は力が正義を作るのならばそれを振るう所有物を守ることができないもののすすり泣きは、彼にはほとんど意味を持たない。彼は瞬間の中に生きる。戦いの中にある赤いほとばしりを、神をもたらしてくれる交信を噛みしめる。彼は同等と見なしたもの――あるいはそう考えているもの――と共に働くことに反対しない。しかしそのような人物はほとんどいない。それに彼が強い尊敬を示すには痛みを与えなければならない。ひょっとしたら、戦闘以外の行動で彼に喜びをもたらしてくれるものは、ドラムの演奏だけなのかもしれない――その音楽が戦いの喧噪を呼び起こすほどに十分騒々しいのであれば。

James L. Sutter
Managing Editor
Meet the Iconics: Oloch
元記事:
http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5lg6s?Meet-the-Iconics-Oloch
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 戦いの神に身を投じるとこんなこゆいキャラクターになるんですね。。。

 純粋な戦いへの思いがゴルムの興味をひき、ウォープリーストになるというのは考えつかなかった

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