元記事:http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5ld8r?RPG-SuperstarTM-Advice-from-Your-Future
RPG Superstar™: Advice from Your Future
2012/03/15 木曜日
Top 4となった参加者へ、おめでとう! 私はこのラウンドではゲスト審査員ではないが、勝者の提案を編集する一人となるだろう。だから私には、みんながアドベンチャーの提案を組み立てている間にはいくつかの助言を与える機会を得ようと考えた。ここで私が触れたいくつかの項目はClark、James、Neil、Ryan、Seanもチェックしていて、週末に審査する部分だから、ここで私が与える助言は啓示となるだろう。だから刮目せよ!
1. 範囲:毎年少なくとも参加者1人は、単に32ページの出版物に適合しないアドベンチャーの提案を提出してくる。この審査員は苦労して君の提案を見ることになる。例え人気投票で勝利したとしても、紙面の物理的制限により勝ち得た姿が台無しになるような変更をその提案から行わなければならないだろう。Pathfinder Moduleは一般に20,000語程度で、そのうち1,800語を追補ページに割り当てなければならない。そのためこのアドベンチャーの背景、キャラクター、場所の全てを18,000語前後で収めなければならない。これにはもちろん、能力ブロックも含まれている。
平均的な遭遇は(能力ブロックも含めて)500語である。もしアドベンチャーの最後に記載するカルトの巣窟の記事に10,000語を見込むなら、20の遭遇エリア(とそのために使用される部屋)が必要になるということは知っておくこと。これらのいくつかは能力ブロックを平均的なものとして省略した遭遇であったり、大方が1~2行の文章が記載されたほとんど空っぽの部屋であるかもしれない。しかしアドベンチャーの半分を20部屋では足りないほどの巨大な城が占めるのであれば、その中にある多くの要素は削るか部屋を作るための冒険の要素を削るかするいい機会といえる。提案するものはなんであれ物語で重要なものだというならば、提案するコンセプトからそのアドベンチャーを劇的に変化して削減することになる。
2. 単純さ:毎年我々が見る別の提案として、「すごい」要素を秘めたものがある。なんで参加者が複雑で劇的な戦闘、場所、悪役、冒険の前提といったものを抑えきれずに出したがるのか、私は分かる。プレイしてなにより格好いい冒険だと、みんなに認められたいのだ。しかしなんであれ説明する必要があるのだ、ということを考えてみよう――ルールのサブシステムやしかるべき場所で行われる遭遇での複雑なやり方――。これが物語を紡ぐための言葉を減らしてしまう。Pathfinder Adventure Pathでは我々がルールのサブシステムをしばしば入れていると指摘するだろう。だがこの本では、冒険自身とは別に独立した記事で説明することができる。32ページのモジュールの中に、このようなものを入れる余裕など無いのだ。プロット、印象深いキャラクター、面白い場所に関係した噛み合う物語を、少々込み入った突飛な要素よりも優先して記載してほしい。君の仕事も私の仕事も、そして卓におけるGMの仕事もより楽なものにしよう。PCがなにかしっかりしたものに参加しているのであれば、そして物語さえ良ければ、風変わりなものよりもプレイヤーは楽しんでくれる。
同じように、アドベンチャーを(中でもたった一人のNPCを)運営するのに必要な情報源の数についても考えておくこと。作成したアドベンチャーがアルケミストとローグの双方のレベルを持ち、Ultimate Magicのアーキタイプを使用したBestiary 3のクリーチャーに左右される場合を考えてみよう。その場合そのキャラクターのデザインや編集、運営に4冊の本を使用しなければならない。ほとんどの場合、同じ物語は1~2冊の本だけで語られれば、誰もが問題なく進めることができ、遭遇は記憶に残るものとなる。
3. 規模:今年の課題は9レベル向けのアドベンチャーの提案である。これは9レベルPC4人のパーティ向けにバランスを取ることを意味し、それゆえに9レベルのパーティができることで構成されている必要がある。このキャラクターの経歴では、国や地域といった規模で動きまわり影響を与える存在となっている。9レベルの呪文の使い手はコミューン、ドミネイト・パースン、ポリモーフ、レイズ・デッド、スクライング、テレポート、トゥルー・シーイングといった呪文を使用することができる。巻物としてより高いレベルの呪文をいくつか持つことも全く意味がないわけではない。限られた量ならば割安である。このレベルのキャラクターはいつでも飛行し、不可視状態となり、なんであれ望む姿をとることができると想定される。そのため彼らに彼らができないことに依存する遭遇は全くうまく行かないだろう。適正なCRに引き上げるためにクラス・レベルを持たせたクリーチャーの大規模なパーティは信じるに値するように見えるかもしれない。しかし貧弱な盗賊ギルドは、2~3レベルを超えるものを多く抱えてはいない。そのようなものであれば既に街全体を既に支配しているだろう。とはいえ低CRのクリーチャーを大量に出すことなどは、文字通り範囲に効果を及ぼす呪文たった一つですみやかに片付けられてしまう。全体の前提や特定の遭遇がそのアドベンチャーを通してキャラクターにあった形であるように決める際に、それらの全てを心にとどめておいてほしい。
4. 形式:Pathfinderのアドベンチャー(特にPathfinder Module)では定着した形式に従っている。アイデアを思いついた時、出版時その形式に収まるかどうかを考えること。「冒険の背景」項の1~2ページに「無事に物語を」収めることができるだろうか? アドベンチャー自身の出来事を素早く簡潔に「冒険の概略」にまとめることができるだろうか? ほとんどのPathfinder Moduleに記載された2ページ半を超えるマップを使用する必要があるだろうか? 物語は明確に序盤、中盤、終盤という明確な3つの部分に分解し行うことができるだろうか? 新しいモンスターを含み、その能力を二度記載する事無く運用することができるだろうか(言い換えれば、追補の基本クリーチャーとアドベンチャー自身にクラス・レベルを持つものがあったりはしないか)? アドベンチャーの場所はゴラリオンに存在し、このアドベンチャーの運営に依存せずに容易に異なる場所に置き換えることができ、GMのゲームに落としこむことができるだろうか? これらすべてはPathfinder Moduleの形式の一部であり、これらの要素を忠実に実行したアドベンチャーを組み上げることが重要となる。
さて、私が長いこと伝えてきたことは、Neil Spicerに完全に引き継ぐことにしよう。手元の仕事にみんなを戻さないと。これまでに述べた助言が助けになり、本当に伝えたい物語を提案することで失望することがなければいいのだけど。もっと言えば、私は投票者の興味を引き審査員の後ろ盾を得る方法で物語を紡ぐ創造的な方法を見つけ出す努力をしてほしいのだ。そしてここPaizoで働くという可能性ある未来もその手に収めてほしい。健闘を祈る、諸君!
Mark Moreland
Developer
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これは良記事!
Pathfinder Moduleにかかわらず、TRPGのシナリオ全般に言えるような素晴らしい内容!
まあシステムによる規模とかもあったりしますが、まずはこのあたりを考えていくのがシナリオ作成のツボかな、ということばかり書かれていますね!
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