2012年5月16日水曜日

複数パートに分かれたシナリオの展開

2012/05/14 月曜日


 シーズン1には早くも、Pathfinder Societyはいくつかの複数パートに分かれたシナリオを呼び物にしていた――単発の4時間ゲーム・セッションが提供できるよりもずっと長く複雑な物語を紡ぐことができるようにデザインされた、ミニ・キャンペーン(アーク)である。"我々の知るデヴィル / The Devil We Know"、"永遠戦争のこだま / Echoes of the Everwar"、そしてTier 12の退職キャラクター向けアーク"10の目 / The Eyes of the Ten"のような4パートもの、本シーズンの"完成に至る試練 / The Quest for Perfection"や前シーズンの"男の異端信仰 / The Heresy of Man"や"氷の影 / Shades of Ice"のような3パートもの、そして"異邦人都市 / The City of Strangers"、"影は最後に立つ / Shadow's Last Stand"、"夜明けの前に / Before the Dawn"のような2パートもののいずれの形式であれ、それぞれの一話分と物語全体の間にある連続性の段階はここ3年のうちに相当多様になってきている。

 Pathfinder Societyシナリオ・ラインナップの開発者としての私の目的の一つに、複数パートに分かれたシナリオをもっとまとまりがあるものにし、この長い形式のシリーズを完遂したという達成感をプレイヤーに提供したい、というものがある。しかし無理矢理没入させる物語を伝えることとOrganized Playキャンペーン特有のデザイン・パラメータの間にあるよいバランスを見つけることは容易ではない。それに私たちは未だに新しいことに取り組んでいるのだから。

 今年の初め、我々は"織り模様の奇跡 / the Wonders in the Weave"をリリースした。これはTier 5~9の2パートものアークであり、このシーズンの中間点である"紅玉不死鳥杯 / the Rubly Phoenix Tournament"で勝ち取ったSociety専用の擬似次元界、"ハオ・ジンのタペストリ / Hao Jin Tapestry"へとキャラクターを招待するものだ。このシリーズでは、複数パートのシナリオをプレイする人と一緒に新しいことに挑戦した。我々は第一話、"ドッグ・ファラオの墓 / Dog Pharaoh's Tomb"の終わりに生来のボーナスを提供しない恩恵を与えた。この恩恵はこのアークの第二章"折り目の中の蛇 / Snakes in the Fold"に先行して、即座にクロニクル・シートに記載され、その間を挟むことなく物語をプレイしたPCにのみ第二の恩恵が得られるようになっている。


Illustration by Yngvar Asplund
この手法はうまく機能したが、まだ改良の余地があると感じた。だから先月リリースしたTier 7~11のシナリオ、Pathfinder Society Scenario #3-20:"まんまる山のネズミ、パート1:分かたれた道 / The Rats of Round Mountain, Part I: The Sundered Path"において、複数パート用の恩恵に対する異なる進行方法に挑戦することにした。この小さなアークのプロット特有の状況によって、限界に挑むさらなる動機を得たのだ。PC達はパート1の渓谷にある山の中央に旅し、それからパート2においてラットフォークの要塞に足を踏み入れる。PCにしてみれば長い旅をするとは感じないだろうが、そのとき魔法のように山の外側に出たり、物質界で他の冒険をするために戻ったり、日雇いの仕事をしたり装備を買いに行ったりすることもでき、その上で突然山の中腹に戻り次の冒険を始めることもできる。この山の中心からアブサロムへの行き来がこんなに簡単にできるのならば、なぜパート1では歩いて旅をする必要があったのだろうか?

 我々が思いついたアイデアはこうだ。"分かたれた道"の終わりに、PCは装備の購入や呪文発動サービスを受けることなくここに留まるか、"日雇い"チェックを入れるか、他のシナリオに参加するか、そのキャラクターの連続性をあきらめて2つのシナリオをプレイすることによる利益としてより大きな恩恵を得ることを諦めるかを選ぶ事ができる。"まんまる山 / Round Mountain"の中に入ったPCがパート2、"ネズミの仏塔 / Pagoda of the Rat"を始める前にそこに留まることを選択したなら、彼らはこのシナリオの派閥ハンドアウトを受け取ることはなく、必要ならば派閥ミッションを完遂する必要があるだけとなる。それぞれのシナリオを連続して行ったプレイヤーは自動的にこのシリーズの第二パートの利益を全て得る。このシナリオを続けて行う他の利益は私の頭の中にとどめておくが、その報酬を喜んでくれることと思う。

 この議題についての討論に参加してほしい。この記事のコメントでもPathfinder Society掲示板でもかまわない。そしてこの経験について思うことを我々に伝えてほしい。

Mark Moreland
 Developer
The Evolution of the Multipart Scenario
元記事:
http://paizo.com/paizo/blog/v5748dyo5ldfv?The-Evolution-of-the-Multipart-Scenario
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毎週恒例Pathfinder Societyネタです。
向こうではプチキャンペーンのことをアークって言うらしいですね。

単発よりもキャンペーン派なので、こういう公式からのサポートはうれしい限り。
しかし時間制約もあってなかなか続けるのも難しいのですよねぇ。

恩恵のシステムは半年ほど翻訳をしているにもかかわらず今ひとつぴんときてませんが^^;
アークではそれがモチベーションに作用するという方向に作用するんですね、それはいいな

あーやりたいぜ、連作シナリオ!

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